『小金井通信』 2024年6月4日

●金融庁保険課、6月4日開催の『第149回自賠責保険審議会』で「自賠責保険の経費の計算方法等」について討議。学識経験者のみによる第三者委員会を損保協会に設置し、具体的な論議を行い、その検討結果を2025年1月開催の自賠責保険審議会に報告することを了承した。
(取材・小柳博之)

 金融庁保険課は6月4日正午から、オンライン(金融庁公式YouTube)で『第149回自動車損害賠償責任保険審議会』(会長・藤田友敬東京大学大学院法学政治学研究科教授)を開催した。議事は、三浦知宏保険課長が事務局資料(自賠責保険における経費計算方法の検証・見直しについて)の概要説明を行ったのち、荒川裕司日本損害保険協会自賠責保険特別委員会委員長の損保協会案(自賠責保険における経費計算基準等の概要および、見直しに向けた対応について)報告を行い、質疑に入った。
 今回の論点は、e-JIBAI導入による環境変化における保険代理店のロードおよび「新型コロナウイルス感染症」パンデミックの影響等を加味した今後の対応のあり方など。
 金融庁は今回、YouTube配信による試行的な審議会を実施したが、回線不調のため論議はほぼ聞き取れなかった。
 質疑の冒頭、今回欠席した細川委員(弁護士)の意見を三浦保険課長が代読。細川委員は「前回見直し時期からすでに12年が経過しており、この間の環境変化を踏まえると、提案通り現在の経費計算基準等の適切性、妥当性を検証した上で、必要に応じて改定するべき。今回の見直し後も、将来的な環境変化を踏まえた経費計算基準等の検証を適切に行い続けるための手続きの導入について、損保協会に会議体を設け検討して頂きたい。また係る検討プロセスについて、自動車ユーザー・国民が納得する客観的かつ透明性を確保することが大切である。そのため、会議体を第三者委員会として設置し、委員会資料や議事録は損保協会のホームページで公表するべきである。また客観性、透明性を確保し、実効性ある運用を進めて頂きたい」と陳述した。
 藤田会長は、「委員の皆さんの様々なご意見を踏まえ今後の検討を進めていくようお願いしたい。皆さんの意見を伺うと、事務局及び損害保険協会の提案について、方向性として異論は出なかった。したがって、2012年改定時からの環境変化等を踏まえ、日本損害保険協会において客観性および透明性を十分に確保し(学識経験者または会計専門家等による)第三者委員会を設置した上で、経費計算基準および保険代理店手数料の算出における基礎数値について、経費計算基準の計算式が実態に即しているかの観点を含めて業務実態に合致しているかを検証した上で、必要に応じて見直して頂きたい」と言明した。